先日、街中を走っているホンダのシャドウを見かけて思い出しました。自分が初めて乗ったバイクもそれだったので、えらく感傷的になりました。

アメリカンといえばドラスタばっかりなので、シャドウは意外と珍しいので、自分があの時選んだのもそれが理由にありました。

結果的には空冷の方がいいなとは思いましたが、良いバイクでした。そして、その大切なバイクを手放したときがまた、面白い思い出です。

手間なくホンダのシャドウを売りたいなら専門業者が一番

私がシャドウを買ったお店は結構ずさんな店で、メンテナンスで失敗されてから利用していませんでした。

なので特定のお世話になっているお店というのはなくて、だから買取してもらおうと思ったときも買取業者くらいしか思いつきませんでした。

友人に聞いてみても、手間なく売りたいならなんだかんだで専門業者が一番とも言っていました。

出張査定の日はよく覚えています。秋のわりに暑いに近い陽気の日で、バイク乗りとしてはうずうずしてしまう日でした。

自宅前の道で買取業者を待っていると、その陽気にあてられて、これから売るなんて信じられないと考え改めたくなりました。

本気で、このまま走りに出かけてしまって、買取査定なんか忘れて逃げてしまおうか、なんて思いました。

でも、そう思ってるうちに、業者のトラックがやってきたのでした。

「この仕事に向いていない」という良い買取業者

「おまたせしました!」と元気よく業者さんがあらわれました。腕まくりをして、見事なバイク焼けです。

「シャドウは良いバイクですよね!」という業者さんの言葉をきっかけにバイク話がはじまってしまいました。

「この陽気ですから、売るのやめたくなっちゃいました」と、思わずぽろっと本音を言ってしまいました。

すると業者さん、「売るのやめますか?」と笑って言いました。

「まぁ、一応査定後に決めるということで」と、笑って答えました。

「私、結構変わってるんですよ」と査定員さん、自分のことを言います。

立場上、内心的には何が何でも買取して帰らなきゃという姿勢は思いながらも、バイク好きな人だと思ったら「売るのやめますか?」と絶対聞いてしまうんだそうです。

「私多分、この仕事向いてないんですよ」って大笑いしてました。凄く親しみが湧きました。

この人だったら大切なバイクを売ってもいいかな

査定結果の金額は、びっくりの高値ではありませんでしたけど、納得できたので売ることに決めました。

というか、金額はなんだかどうでもよくて、初めての大切なバイクを、この人になら売ってもいいかなと思ってしまったのです。

これはもう10年近く前の話ですが、今もまだあの査定員さんが「私多分、この仕事向いてないんですよ」と笑いながら仕事を続けているのか、それとも本当に向いてなくて辞めちゃったのか、気になって微笑んでしまいます。